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2023.01.17Vol.575 ここぞとそことあそこも

 先に連絡から。志高塾第2回バスケットボール大会を行います。誰でも参加可能ですので、興味のある方は気軽にお声掛けください。未経験者も大歓迎です。
日時;1月29日(日)15:00~17:00
場所;西宮市立中央体育館
(https://www.nishi.or.jp/access/sports/taiikukan/bunkan.html)
アクセス;JR西宮駅より北東へ徒歩約5分
持ち物;体育館シューズ、白いシャツと色付きのシャツ(チーム分けのため)
参加費;無料
 続いて中間報告。ただいま、1月15日(日)の17時過ぎ。不合格発表から4時間が経過した。その間、私の横で勉強しているものの頭の回転が明らかに鈍っている二男に向かって「悔しくて泣くのは良い。でも、元気を失くしてるようじゃアカン。もう1回チャンスがあるんだから、そこで結果を出せ。頭の動きを止めてる場合じゃない」と発破をかけた。前受けは幸いなことに合格していた。正にサッカー日本代表と同様、勝って負けて、1勝1敗で大一番を迎える。年明け以降、塾からの車での帰り道、運動不足にならないように家の1.5kmぐらい手前で降ろして1人で走らせ、塾が休みの日曜だけはその倍の3kmを、三男にハンディを与えた上で2人を競わせている。先ほど、気分転換も兼ねて競走をさせてきたところである。今日は私も初参加した。と言っても、電動自転車で並走しただけなのだが。二男は必死に追いかけたものの、少しの差で負けた。「あきらめるな。最後まで頑張れ、頑張れ」と声を掛けていた。もちろん、受験と重ねてのことである。息を切らしながら必死に前を見ている横顔を見ていると、ふとこみあげてくるものがあった。私の親も、私が結果を出せなかったとき、こんな思いで応援してくれていたのだろうか。
 私の息子である。どうせすぐに調子に乗ってしまうのだから、自分に足りないものがあったことを明確に突き付けられるのは良い経験だ。これを人生の糧にしてくれるはずである。良薬口に苦し。私は何かうまく行かなったとき、大人になった今でも、「あのときから変わってへんやん」と中学受験のことを思い出すことはそれなりにある。
 さて、ここからは前回お伝えした年末の書きかけの文章に手を加えたものである。まずは中学の入試問題の本文の一部抜粋。

 動物たちにとって泳ぐ目的は餌をとることにある。いたずらに速く泳いでしまっては、餌のある深度に到達したときに息が切れてしまう。すぐさま水面に向けて引き返さなければならないのだとしたら、何のために潜ったのかわからない。かといって、ゆっくり泳ぐのも考えものだ。肺呼吸動物にとっては息を止めていられる時間は限られている。速すぎず遅すぎず、移動に要するエネルギーコストを最小にする最適速度が、秒速一~二メートルになるのがこれまでの研究でわかってきた。
(中略)
 動物を調べるための基本的手段は観察だ。一見、観察可能に思える海の中は、実はほとんど見えていなかった。そんな海で暮らしている動物を調べる場合、バイオロギングや音響という特殊なやり方がとても役に立つ。海の動物の暮らしぶりや、驚くべき能力が判明する一方で、「野生動物はいつでも一生懸命」といった、人間の一方的な期待を裏切る結果がいくつも得られた。常に最大能力を発揮しないどころか、同種他個体や他種、あるいは人間に大きく依存して暮らしているのだ。

 数か月前からアメリカのテレビドラマ『シカゴ・ファイア』にはまっている。現在、シーズン8の途中まで来た。ウィキペディアの紹介文をそのまま引用する。「シカゴ市消防局第51分署に所属する消防士・救急隊員らが、人命救助という重大な責務に悩み苦しみつつも、力を合わせて任務にあたる様子を描いたテレビドラマ」。年明け、生まれて間も無い頃からの幼馴染と会った。その彼はアメリカに留学していた際、シカゴに住んでいたので話題を振ったところ、当然のごとく見ていたので盛り上がった。そのドラマを通して知ったことや驚いたことなどを3つ挙げる。1つ目。シカゴは、頻繁に、しかも大火事が起こるということ。もちろん、そうでなければドラマにならない。2つ目。すぐに放水をしないこと。火事が起これば、とにかく早くたくさん水を掛ければ良いと思い込んでいたのだがそうではなかった。建物内に人がいないことを確認してからしか消火活動をしないのだ。それは、液体と気体ではやけどをするときの温度が違うからだ。お風呂のお湯であれば50度になればまず耐えられないが、サウナは90度から100度である。避難し終わる前に水を掛けると、高温になった水に直接触れることで大火傷を負ってしまうのだ。そして、3つ目。消防車はサイレンを鳴らしながらできる限りスピードを出すものの、現場に着いてから、隊員たちは決してダッシュをしないこと。そこでエネルギーを浪費すると、救命、消火活動に支障をきたすのだ。
 前述の文章は以下のように締められていた。
 「そんな野生動物たちの姿は、サボっているようにも見える。しかし、よくよく考えてみれば、このやり方こそが厳しい自然環境で生き抜いていく動物たちの本気の姿だ。」
 初め、タイトルを「ここぞ」にしていた。この一年、勝負どころでの精度を上げよう、という意味を込めてである。しかし、それ以外の部分、日常での頑張りがそもそも足りないので、「ここぞとそこも」にした。それでも不十分な気がしたので、自身の手抜きの性格を考えて、最終的に現在のものに落ち着いた。一年を振り返った時、「今年はよく頑張ったな」と思える一年にしたい。

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