2022.10.18Vol.563 種
先に2つの連絡から。
1つ目。志高塾第1回バスケットボール大会を行います。誰でも参加可能ですので、興味のある方は気軽にお声掛けください。未経験者も大歓迎です。
日時;11月6日(日)16:00~18:00
場所;松原体育館
(https://www.nishi.or.jp/access/sports/taiikukan/10960892022010614.html)
アクセス;阪神西宮駅より東へ徒歩約8分、JR西宮駅より南西へ徒歩約7分
持ち物;白いシャツと色付きのシャツ(チーム分けのため)
参加費;無料
2つ目。「Vol.557 The 探求学習」で紹介した「学びラウンジTUMUGU」の八木美佳子さんより、宇宙に関して学ぶオンラインイベントの案内をもらった。対象は小学生だが、中1で参加する子もいるとのこと。送られてきた案内文がそれなりに長かったこともあり、冒頭部分だけ抜粋してここで紹介する。
JAXAでロケットを開発していた高野さん、旅客ロケットをデザインしているデザイナーの高野さん、ダブル高野さんと一緒に宇宙イベントやります!!!
https://www.tumugu-lounge.com/event-details/uchubijinesuandodezainwomanandeuchujinninarou-2022-10-22-19-00
誰か参加して感想を聞かせてくれないかな、と思っていたのだが、「あっ、そうだ」となった。ということで、6年の二男と4年の三男を参加させることに。4回で4,400円なのだが、兄弟で一つのデバイスを使う場合には、一人分の料金でいけるとのこと。なお、参加の申し込みをしたらお支払いは以下のページから行ってください。
https://www.tumugu-lounge.com/shiharai
この1回のイベントをきっかけに宇宙に対する興味が一気に高まって日々の生活に何かしら大きな変化、ものすごく分かりやすい例を挙げれば「よし、将来宇宙飛行士になろう。そのためには、今日から勉強をもっと頑張らなければ」、が起これば良いのだが、それは参加させる親の心持ちとしては、あまりにも欲張りが過ぎる。いつ花が開くか分からない、もっと言えば、開くことすら無いかもしれない種を蒔いてあげるのが親の役割の1つである。芽が出て来なくてもいつかその日が来ることを期待して、とにかく目を掛けて適度に水や肥料をやるなどの世話をし続けなければならない。一方で、幸いなことにたくさんの芽が出て来れば、これまた欲張りになり過ぎずにいくつかだけを残して、他を間引いてあげなければ栄養が行き渡らずにどれも中途半端に成長するだけで、その子らしい花を咲かすことなく終わってしまう。将来的にどれを選ぶかはその子自身が決めることではあるが、小中学生ぐらいまではそれはある程度親が担うべきことである。適切な判断をするための材料を十分に与えることもなく、「本人の意見を尊重する」一辺倒では親の責任放棄と言わざるを得ない。こんなものに正解は無いのだから、任せるでもなく放るでもなく、頭と心を悩ませ続けながらちょうど良い塩梅を探り続けなければならない。それを止めなければ、親の務めを果たしていると言えるのではないだろうか。
いつもながらに、思っていたのと違う方向に話は進んで行ったのだが、このイベントは一粒の種だ、ということを言いたかったのだ。中学生の頃、父の勧めで新聞社が主催する週末に行われる10回程度のセミナーに参加したことがあった。父に強制されて嫌々参加した、の方が適切かもしれない。各回専門家が登壇したのだが、その1つにゼネコンの人が行ったものがあった。どれぐらいの広さ、高さであったのかは忘れてしまったが(地階の半径が数十kmで高さもkm単位だった気がする)、巨大な建物を建てることで、東京23区の人をすべてそこに住まわせることができ、それによってできたスペースに木を植えることで自然を増やすことができる、という話であった。30年ほど前のことであり、当時環境問題は真剣に語られてはいなかった。日本の人口も右肩上がりだと考えられていたのだろう。タワーマンションという言葉も当然存在していない頃の話である。その形状をうまく説明できないのだが、ニューヨークにあるグッゲンハイム美術館がそれに近いかもしれない。
https://www.s-hoshino.com/f_photo/machi/ma_053.html
これは上に行くほど円の半径が大きくなっていて、美術館なのでコンクリートとコンクリートの間はガラスなどで密閉されているが、私が見せてもらったイメージ画像は、上に行くほど小さくなり、各フロアの間は閉じていなかった。そこで生活をするので、各フロアにどのように空気を通すのか、光を入れるのかが課題だということが語られていた気がする。記憶が定かではないが、そんな夢のような話を聞いて、私はきっとワクワクしていたはずである。
主に中学生以上が取り組む「資料読解」というテキストがある。そこでは、人口問題やエネルギー問題、プラスチックごみの問題などを扱っている。その中に日本の今後の人口減について考察する課題があるのだが、私の場合、「人口が減る」、「家が減る」、「緑が増える」ということが真っ先に頭に浮かぶ。それは、紛れもなくそのセミナーで学んだからである。10時間以上もいろいろな話を聞いて残っているのはそれだけか、と言われてしまいそうだが、大学の教養課程ではこれと比べものにならないぐらいの時間を費やしたがほとんど何も残っていない。比較の対象が適切ではないかもしれないが、私はそれに参加したことが無駄だとは思っていない。
息子たちの畑には親として勝手に種を蒔く。生徒たちには、親御様の意向を汲んだ上で厳選してそれを行わないといけない。私はそういう立場にある。でも、まだまだ自分の畑にも種を蒔きまくりたい。いくつか芽が出て来ても、全部めっちゃ伸ばしてやる、と欲張って間引けないかもしれない。