2021.03.02Vol.485 自動運転の技術革新
HPのトップページ「お知らせ」欄でも告知させていただきましたが、高槻校の体験授業の受付を開始しました。興味を持っていただいた方は、お手数ですがトップページの「お問い合わせフォーム」に入力の上、送信をお願いいたします。
2つ目のお知らせ。これは、HPには載らない情報です。この2月から極秘プロジェクトが始動しています。名付けて「ヨガ マンツーマンレッスン」。7, 8年のお付き合いになる生徒のお母様がインストラクターの資格を取得されたお聞きし、西宮北口校にて週1回、平日の午前に1時間指導していただいております。始めたきっかけは、体が硬すぎるせいで40歳を過ぎてからスポーツをしていて怪我をすることが増えたからです。前置きが長くなりましたが、1人当たり1回1時間1,500円で、4, 5人を対象に集団レッスンをしていただけることになりました。当然のことながら、私の懐には1円も入りません。1回ごとの参加が可能です。体が硬い自信がある方は5月から、それ以外の方は9月から加わっていただけます。私が足を引っ張るせいで、ヨガ経験者には物足りないものになってしまうことは事前にお伝えしておきます。また、豊中校にも来ていただけるそうなので、場合によっては、西宮北口校と豊中校でそれぞれ隔週開催となるかもしれません。私はいずれにも参加予定です。ご興味のある方はどのような形でも構いませんので、お声掛けください。もちろん「ヨガはやりたいが、松蔭は不要」というご意見があれば、教室だけを提供して、私はその時間自宅にて、それまで教えていただいたことを思い出しながらオンリーワンレッスンを行います。汗と涙を流しながら。
そして、3つ目。4月もしくは5月のどこかの日曜日(4月25日(日)で調整中です)で、豊中で会議場をお借りして読解問題の勉強会なるものを開催します。5年ほど前に一度西宮北口にて似たようなことを行いました。中学受験の過去問を材料にして話を進めて行く予定ですが、中高生のお子様がいる方にも参考になるようなものを用意しようと考えています。西宮北口校、豊中校、生徒がいるかどうか分からない高槻校の親御様すべてが対象です。会場、実施日などが確定しましたら、内部配布の『志高く』にてお知らせさせていただきます。
お知らせはこれぐらいにして、本文へ。中学受験を経験した親御様にお話をしていただく『十人十色』は西宮で行っている。これは、西宮北口校しかなかった時代からそうなので、その流れを汲んでいるに過ぎない。各校で行えるのが理想であるが、西宮北口校、豊中校と高槻校合同と言ったように、今の4年生(新5年生)が受験を終えた頃にはせめて2か所で開催できるようにしたい。
豊中校はこの4月で5年目を迎える。最初の1, 2年は、授業は行わないものの体験授業には頻繁に出向いていたが、今はどうしても人手が足りない時のみなので年に1回ぐらいのペースになっている。元々は「伴う責任に伴うもの」というタイトルにする予定であった。志高塾で何かうまく行かないことがあった場合、それは自分の責任だと考えている。随分前になるが、「責任を取ることはできないので、持つことしかできない」というようなことをテーマとして扱ったことがある。塾の中には、約束した結果(定期テストで~点アップなど)を出せなければ授業料の返金を行うところがある。それは一種の責任の取り方である。全額返金されれば、ただで授業を受けられたことになる。しかし、それが親御様、生徒の望むものであったのかと言えばそうではない。求められていたのは結果を出すことである。時間は返ってこないのだ。反対に、条件をクリアしたからと言って、必ずしも責任を果たせたことにはならない。もっと、伸ばしてあげることができたかもしれないからだ。生徒に質の高い授業を行うことに対して我々は責任を負っている。もちろん、人間なので時には手を抜いてしまうことがある。そうであれば、次にそれを取り返すしかない。我々がその姿勢を維持できれば、子供達は成長という形で応えてくれる。「責任を負う」となると、いかにも辛そうな感じがするがそうではない。それ以上の喜び、やりがいがあって、初めて積極的に責任を持とうとなるのだ。それが、私が豊中校のことに極力関わらない理由の1つである。そうすることで、豊中校の講師たちが、自分たちの力でできた、という達成感を得られるのだ。小休止ではなく、このまま永久止になりかねない「『十人十色』番外編」。我が子の受験とできる限り距離を置いたのも、私が手取り足取り教えるとそれなりの結果が得られたとしても長男が満足感を得られないかもしれない、と考えてのことである。
しかし、ここでもう1つの問題が発生する。距離を置けば良いというものではないからだ。これまた以前に「任せると放る」の違いについて述べたことがある。放るというのは投げ出しに近い。何が起こっているかを把握しつつ、口出し、手出しをし過ぎないように我慢するのが任せるということである。見守ると言い換えてもいいかもしれない。管理していた状態から任せられる状態に移行するには、段階を踏まなければいけない。それは、自動運転における技術革新に似ている。高速道路で、前の車を一定速度で追随することから始め、信号のある一般道でもそれが可能になる。すると、今度は発進と停止ができるようにならなければいけない。ただ、いずれの場合も完全に自動で行われるわけではないので、いつでもハンドルを握れる状況を保っていなければならない。そして、完全に自動化に向かう。トヨタは最近、静岡にある自社工場の跡地を利用して「ウーブン・シティ」と呼ばれる実験都市の開発を行うことを発表した。そこでは、自動運転の安全性の実証実験も行われる。子供が責任を持てるようになることを目標として、その環境づくりをする。それが親の役割であり、我々のような子供の教育に携わるものの責務であると、私は考える。
豊中校に関しては、放るではなく任せてきた。そのスタンスは今後も変わらない。ただ、その任せた状態を保ちつつ、もう少し私が関われる方法を模索しようという一つの試みが勉強会である。一人でも多くの親御様にお会いできることを楽しみにしております。